MOSHIMO ZUKAN // FILE 13

🌡️ もしも温室効果がなかったら

温室効果を失った地球は、平均−18℃。実は今の+15℃との差「33℃」こそ、このサイトの計算式の心臓部だ。

テラちゃん今日も平常運転だよ〜
地球の平均気温
+15℃
温室効果による上乗せ
+33℃
地表のようす
ちょうどいい
温室効果の強さ(いまの地球=1.0)
1.00 倍
👇スライダーをうごかして、じっけんしてみよう
0倍(温室効果なし)1倍(いま)3倍(暴走)
🔎 温室効果は、地球から逃げる熱をつかまえて温める「毛布」。ないと地球は凍りつくよ
🎬 テラちゃんげきじょう「温室効果がなかったら」
ソラ
ソラ温室効果ってわるいやつでしょ? なくなればいいのに
テラちゃん
テラちゃんぜんぶ無くすと、地球の平均気温はマイナス18℃。カチカチにこおっちゃうよ
ソラ
ソラマイナス18℃!? 冷凍庫の中じゃん…
テラちゃん
テラちゃんそう。ちょうどいい温室効果のおかげで、今は+15℃のあたたかさなんだ
ソラ
ソラ温室効果って毛布だったんだ。ちょうどいい厚さの毛布って、むずかしいんだね。
金星は毛布が厚すぎて460℃、火星は薄すぎて−63℃。地球はそのあいだの奇跡です。

温室効果を止めると、何が起きる?

① まず、地球が−18℃まで凍える

太陽であたたまった地球は、その熱を赤外線として宇宙へ逃がしています。もし大気に温室効果がまったくなければ、入ってくる太陽の熱と出ていく熱がつり合う温度は約−18℃。今の地球の平均気温は約+15℃ですから、その差はおよそ33℃。この33℃ぶんの暖かさは、大気中のわずかな温室効果ガス——水蒸気や二酸化炭素——が、逃げようとする赤外線をつかまえて地表に投げ返しているおかげです。温室効果は、たとえるなら地球をくるむ見えない毛布のような存在です(この記事では以後「毛布」と呼びます)。スライダーを0にすると、地球はたちまち凍った星になります。

② じつは、これはこのサイトの計算式の心臓部

もしも地球ラボの全シミュレーターは、ある1本の式で気温を出しています。ざっくり書くと「気温 = 太陽からの熱 + 33℃ × 大気の効き − 273」。この33という数字の正体が、まさに温室効果の毛布のぶんなのです。距離を変えても大気を変えても重力を変えても、裏ではいつもこの33℃が効いている。つまりこの記事は、他の全記事の「タネ明かし」でもあります。金星が462℃の灼熱になるのも、この毛布の項が暴走した結果です。

③ 温室効果は「悪者」ではない

ニュースでは温室効果ガスが悪者のように語られますが、それは誤解を生みやすい言い方です。温室効果そのものは、地球を生き物が住める星にしている大恩人。もしゼロだったら、海は凍りつき、私たちは存在できませんでした。問題なのは「効きすぎ」です。スライダーを右に振って温室効果を強めると、地球はどんどん暑くなり、やがて金星のような暴走温室状態に近づきます。大事なのは、多すぎず少なすぎず——ここでも地球は「ちょうどよさ」の上に立っています。

④ 主役はCO₂より、実は水蒸気

温室効果への貢献をみると、いちばん大きいのは意外にも水蒸気で約6割、二酸化炭素が約3割、残りがその他です。ただし水蒸気は、気温が上がると空気が多く含めるようになって増える、いわば「結果」の側。だからこそ、人間が出すCO₂で少し気温が上がると、水蒸気がさらに増えて温室効果が強まる——この連鎖が、毛布のさじ加減を狂わせかねないのです。地球の毛布は、絶妙なバランスの上でだけ「ちょうどいい」のです。

💡 豆知識:−18℃という数字は、月が教えてくれる
「大気がなかったら−18℃」というのは机上の計算だけの話ではありません。ほとんど大気を持たないは、まさに温室効果ゼロの世界。昼は+100℃を超え、夜は−170℃以下まで下がる、毛布のない星の姿を見せてくれます。同じ太陽からの距離にいながら、大気の毛布があるかないかで、これほど世界が変わる。地球のおだやかな気候は、当たり前ではないのです。
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📚 出典・参考(ファクトチェック済み)
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